Chat with us, powered by LiveChat

“ベアフットサイエンス”(裸足科学)ー 裸足と気持ち(感覚)はつながってる?

“新しいアイデア や 感覚 により広がった心は、決して元の大きさに戻ることはない”
– オリバー・ウェンデル・ホームズ

私の大好きな名言のひとつです。

実は私、学びや自己拡大、自己成長に関する名言が大好きです。私たちの学習能力は決して止まることはないという信念を持っていますし、学び続けること、自分の知識や経験への挑戦を続けることは私たちの責任でもあります。

 

 

人の体、生理学、病理学に対する理解は常に拡大し続けていますから、健康やウェルネスに携わる専門家にとっては特にそう言えるでしょう。

臨床家としての私のアプローチにおいても、単なる足のバイオメカニクスや足を使ったショートフットエクササイズにとどまらず、脳や呼吸、感情、そして“ベアフットサイエンス(裸足科学)”の神経可塑性(かそせい)まで成長と拡大を絶えず続けてきました。

今回皆さんにお伝えしたいのは、表面や質感、触感を識別する能力が子どもや大人の感情の安定にどう関係しているか、という点です。

 

 

 

“サバイバル” から “洗練” へ

 

 

触覚は強力な入力システムです。触覚により、自らの環境を操作したり(例:足元の岩の鋭さを感じるとゆっくり歩くように指示する)、他者を介して自身の環境を操作したり(例:誰かに強く掴まれると襲われる可能性があると警告する)できます。

“進化”という点においては触覚も例外ではありません。触覚は、単に生存のため(脅威かどうか)のものから、より具体的で識別するためのものへと変化してきました。

この高度な触覚処理は手と足の両方に及び、顕微鏡手術のような複雑な作業から点字を読むまでこなすようになりました。

今日、触覚には保護的側面と識別的側面の両方が研究者が「二元論」と呼ぶ関係を通じて存在しています。

この二元論は触覚においてバランスを要します。保護的な側面と識別的な側面が乖離すると、触覚に対する感情的な「闘争・逃走」反応が
強くなってしまいます。

 

 

 

触覚に敏感な子どもたち

 

 

触覚のアンバランスや触覚との関係の変化を最もよく表しているのが、触覚に敏感だったり、防衛的な子どもです。

ある布地の感触が肌に合わない、または感触のせいで特定の食べ物が食べられないという子、他の子に抱きしめられるのを嫌がったり、他の人の近くにいると不安や敵意を抱いたりする子どももいると聞いたことはありませんか?

これらは、触覚が子どもの交感神経/闘争/逃走反応を引き起こすほんの一例にすぎません。

このような子どもたちが触られたり、防御的な感触のものに触れたりすると、コルチゾールの上昇は、たとえ子どもであっても免疫系(自己免疫疾患やアレルギー)、脂肪沈着(子どもの肥満の増加)、学習・記憶(ADHD、自閉症、うつ病)に悪影響を及ぼすことが認められています。

これが、私がいつも「認知よりも感覚を優先する」と言う理由です。

子どもたちの認知機能(学習、記憶、注意力)を最適に発達させるためには、感覚刺激の土台となるもの、そして感覚刺激と子どもたちの関係が健全であることを確認する必要があるのです。

※このトピックについてもっと知りたい方はA.J.エアーズの感覚統合に関する著書をご覧ください

 

 

 

ベアフットサイエンスで触覚&感情のバランスを取り戻す

 

 

感覚統合に関しては、幼少期の発達段階で最適化するべき3つの主要な領域:「前庭覚」「固有受容覚」「触覚」があります。

興味深いことに、これらの領域は人間の運動機能を可能にする主な体性感覚入力システムであり、人間の運動機能はより高度な認知機能や感情認識と結びついています。

裸足は、触覚と固定受容感覚に富み、直立姿勢では身体と地面との唯一の接点。

子どもたちの靴の使用頻度の増加や早期化、足裏の感覚刺激や探求の減少が、ADHD、感覚処理障がい、感情的断絶、子どもたちの攻撃性の増加と関連しているともいわれています。

これらに関連性はあるのでしょうか?
私はそう思っています。しかし、まだ手遅れではありません。

ベアフットサイエンスへの理解から、感覚処理障がいの子どもや大人、近い症状で悩む人々を助けることができるのです。

こうした人たちに裸足の刺激を取り入れるためのオススメの方法をご紹介します。

 

 

「短い時間から始め、徐々に時間を長くする」

触覚過敏のある人はすぐに感覚疲労に陥ってしまうので、ゆっくり始めて、その反応を見て徐々に増やしていきます。刺激の量もコントロールできるようにしましょう。

 

「裸足での刺激を通して安全な感覚を再確認し、(生じるかもしれない)不安と闘う」

不安や懸念について話し合い、セッション中に起こる裸足や感覚的な刺激に対して精神的に準備させてあげましょう。そしてそれがいかにポジティブな連携か、足の下で感じている感触や感覚について説明してあげましょう。

 

 

「最初のうちは、鋭く輪郭がはっきりとした質感は避け、より強く広い範囲の刺激から始める」

平らな石から小さな石へ、テクスチャーへの慣れを見ながら段階的に進めるのが良いでしょう。

 

「裸足の刺激が神経等の感覚刺激にも関わっていることを理解し、日々のトレーニングに足裏への刺激を組み込む」

自律神経系のバランスを保つために、トレーニング中や日常生活で足裏を刺激することをオススメします。迷走神経のトレーニング、横隔膜呼吸、頭蓋仙骨両方のプログラミングにナボソ マットナボソ インソールを使って足への刺激を取り入れましょう。

 

 

 

ナボソインソール   ナボソアクティベーションインソール

 

  1. Naboso
  2. ブログ
  3. 執筆:Dr. Emily Splichal
  4. “ベアフットサイエンス”(裸足科学)ー 裸足と気持ち(感覚)はつながってる?