年齢とともに鈍くなる足裏の感覚
足裏や手のひらにはたくさんの感覚(振動、圧、凹凸など)を受け取るセンサー、感覚受容器が存在します。
それらの鋭敏さは加齢とともに減少するという報告もされています。
年齢とともに片脚で立つとふらつきやすくなった、という経験はないでしょうか。
片脚で立つという動作は、視覚や足裏の感覚などを脳が処理して成立しています。そのため、足裏の感覚が鋭敏であるほど、バランスも取りやすくなります。
足裏の感覚が正常であれば、「今は踵に体重がかかっている」「母趾球に体重がかかっている」と感知でき、足裏の中心に重心を戻すような反応を起こすことができます。
そうすることで倒れずに立っていられるのです。
しかし加齢とともにその感覚は鈍ってしまい、70歳代になると感覚を受け取るためには2倍の刺激が必要とも言われています。
例えば年齢を重ねると耳が遠くなり、周囲の人が大きな声を出して話す場面があると思います。足裏にも同じようなことが起きていて、通常よりも多くの刺激を入れないと感覚を受け取りにくくなっているのです。
そこで役に立つのが「Naboso(ナボソ)」の商品です。今回はその中でもナボソ マットを使用した例をご紹介します。
“刺激を入れる” マット
このマット、ナボソ独自の “テクスチャー” と呼ばれるピラミッド型の突起が全面を覆っていて、足の裏に伝わる振動や圧などの刺激を高めてくれます。
そうすることで足裏の感覚受容器が反応しやすくなり、今は踵に重心が偏っている、母趾球に偏っている、という感覚がわかりやすくなります。
しかしこういったマットがなくても、例えば足の裏にかかる圧などの刺激を高める方法があります。それは重量を持って行う「ウエイトトレーニング」です。
年齢を重ねても、その人に合った安全な範囲である程度の負荷をかけたトレーニングは筋力維持などにも効果的です。
ダンベル、バーベルなどの重量を扱うということは自体重以上の負荷がかかります。それは同時に足裏への感覚の刺激を増加させます。
つまり、ナボソ マットの上でウエイトトレーニングをすると更に足裏への刺激を高め、効率的なトレーニングができるということです。
ナボソ マットの特徴のひとつとしては、普段行っているトレーニングがそのままできることです。
実際にこのマットの上でウエイトトレーニングをすることで、左足の小指側(外側)に体重がかかりやすい筆者は、左足の母趾球を踏む意識がしやすくなり、スクワットを行うときに足裏全体で床を押す感覚が良くなりました。
運動指導者の方は運動施設に取り入れることは簡単に出来ますし、一般の方でもご自宅用に購入も可能です。用途によってマットの種類も用意されているので、ぜひ一度商品をご覧になってみてはいかがでしょうか。
もちろんウエイトトレーニングに慣れてない方は、まず自体重のエクササイズから行ってみるのも効果的です。
また、足の形も正しい感覚を得るためにはとても大切なので、扁平足、外反母趾がある方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
—–
参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/48/3/48_48-3kikaku_taguchi_takayuki/_pdf