2月 19, 2025 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 足・手・からだの健康
日常生活における手の役割とその重要性
ナボソは足にフォーカスしていますが、もう一つ、私達がかなりこだわっている複雑で機能的な体の部位、それが手です。
「超高齢社会」に突入した日本において、また「健康で長生きしたい」と願う私たちにとって、手の健康は見過ごしたくない重要課題のひとつといって良いでしょう。
27個の骨、29個の関節、100以上の靭帯と筋肉で構成される私たちの手。毎日の生活のあらゆるシーンで活躍しています。スマートフォンやPCの操作、家事、趣味、さらにはスポーツにおいても、手は極めて重要な役割を担っています。しかし、同時に長時間のデジタル機器使用や反復動作は、手の筋肉や関節、さらには指先の細かな感覚に負担をかけ、劣化させるリスクがあります。

手の健康が損なわれると、単に握力の低下や指先の不調だけでなく、日常生活の質が大きく影響を受ける可能性があります。さらに、手と脳は密接な関係にあり、手からの感覚刺激や運動が脳の活性化につながる可能性が近年の研究でも示唆されています。
たとえば、英国の中高年男女約20万人を対象とした研究*¹では、中年期に握力が低かった人ほど、その後認知機能に問題が生じるリスクが高いことが明らかになりました。日常的な手の運動が脳の活性化や健康維持に寄与する可能性が示されています。日本でも、筑波大学の調査*²で握力がフレイルや認知症の進行と関連していることが報告され、手のコンディショニングが高齢者の健康維持において重要な要素であることが支持されています。
「ハンドアクティベーションキット」で実現する健康な手づくり
そんな手の健康をサポートするために、私たちが新たに開発したアイテム、それが「ハンドアクティベーションキット」です。

ナボソのハンドアクティベーションキットは、手と指の感覚をしっかりと刺激し、筋肉のリリースや強化を促すためのシンプルで効果的なツールです。
《製品の特長》
- 独自のテクスチャーによる感覚刺激
3種類のボールは、すべて米国特許取得(米国特許第11642279号)のナボソ独自テクスチャーで覆われています。これにより、手と指に適度な抵抗と刺激を与え、日常の動作では得られない新たな感覚アクティベーションを実現します。
- 人間工学に基づくデザイン
ボールごとに異なる抵抗力、大きさ、形状が設定されており、握力強化、指先の感覚向上、硬くなった筋肉のリリースという目的に応じて使い分けることができます。シーンや目的に合わせた柔軟なトレーニングが可能です。
- 多様なシーンでの活用
アスリートの方々やスポーツを楽しむ皆さんのアフターケアに、またPCやスマホを多用される方が手指のリリースやケアに、高齢者の方が握力トレーニングやフレイル予防のために、と、さまざまなライフスタイルに合わせた活用が期待できます。
健康な手をつくるための簡単ガイド
日々の生活の中で手のコンディショニングを意識することは、手だけでなく全身の健康維持につながります。以下のポイントを参考に、健康な手づくりを目指してみてください。
- 定期的な感覚刺激の実施
ハンドアクティベーションキットを使って、指先や手の平に新たな刺激を与えましょう。普段使い慣れていない筋肉や神経を活性化することで、手のアクティベーションを促します。
- 筋肉のリリースとストレッチ
硬くなった筋肉は、軽いストレッチやリリース運動でほぐすことが大切です。ハンドアクティベーションキットを活用すれば、手の筋肉を無理なくほぐし、柔軟性を保つサポートが可能です。
- 日常のケア習慣の見直し
パソコンやスマートフォンの長時間使用による手の疲労を感じたら、短い休憩時間に手の運動やケアを取り入れましょう。適切なコンディショニングは、手の健康維持だけでなく、脳への刺激としても働き、全体のパフォーマンス向上に寄与します。
ナボソは、手の健康が生活の質や活動の幅を広げる重要な要素であると考えています。大人から子どもまで、毎日何気なく当たり前のように使っている手。その手には、あなたや大切の人の未来の健康が握られています。今までの手への意識をアップデートする良い機会です!
会社のデスクに、車に、手のすぐ届くところにボールを置いておくのも良いですし、軽くてかさばらないのでバッグにひとつ忍ばせておくのも手です。ハンドアクティベーションキットを通じて、毎日の感覚刺激やアクティベーション、そしてコンディショニングを実践し、健康な手で豊かな日常を実現してください。詳しくはこちらから!
*¹ Duchowny KA, et al. JAMA Netw Open. 2022;5(6):e2218314.
*² https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/34/1/34_12/_pdf
1月 17, 2025 | インソール, ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 目的にあわせたナボソ活用術
知らないと損! ランニングの効果
ジョギング・ランニングを楽しむ人が増えています。
週末は決まってランニングで汗を流すという人から、各地の大会にエントリーする熱心なマラソンランナーまで、今回は「少しでもランニングのパフォーマンスを向上したい」という人に向けたお話です。
事実、走ることは体力づくりにとどまらず健康にも多くの効果をもたらします。心臓や肺を強くしたり、コレステロールを下げたり、血糖値や中性脂肪、血圧、体重などのメタボリックシンドロームを改善する効果もあることが研究*で発表されています。
*1982年3月『Journal of Cardiac Rehabilitation』、2018年11月『Frontiers in Physiology』、2021年4月『Sports Medicine』
良いランニングに欠かせない「足づくり」
その効果やパフォーマンスを最大限に引き出すために必要なのは、日々のトレーニングだけではありません。もしそこに見過ごされがちな“秘訣”があると言ったら? そう、より本質的な“強い足づくり”のことです。
ランニング特有の条件から、足が丈夫であることは直感的なことのように思えますが、では足を鍛えている人はどれくらいいるでしょうか?私の推測では、それほど多くはないでしょう。
そこで、本記事ではランニングのウォーミングアップに簡単に取り入れることができ、パフォーマンスを向上させるだけでなく、足の痛みやランニングに関連する怪我予防にも効果的な足のエクササイズをご紹介します。また、ランニング前・後に行いたいケアについても具体的なアプローチを解説します。
全ランナーにオススメするナボソアイテム3選も要チェック!
足の筋肉を強化する簡単エクササイズ
健康な足、日常的な動きやスポーツ、バランスを取るうえでも大事な筋肉、後脛骨筋を強化する、Dr.エミリーお気に入りの簡単エクササイズを紹介します。使用するアイテムはプロ・一般、スポーツの種目問わず愛用者の多い、ニューロボール。
エクササイズのポイントはナボソのニューロボールを当てるかかとの部位、姿勢、そして呼吸! 後脛骨筋を鍛えて、足のアーチを強化することで健康な足づくりのベースを整えましょう。
ランニングだけでなく、足を使うさまざまなスポーツで足裏の感覚を養うためのトレーニングは取り入れられ、プロのアスリートも実践しています。
基本の足裏コンディショニング「ショートフットエクササイズ」
また、足元からのケア、足裏のコンディショニングを取り入れることで、フォームを整え、ランニングの質の向上を目指しましょう。フットリリースはもちろん、ショートフットエクササイズはプロのアスリートも実践するベーシックながら重要な足のトレーニングです。
※0:53~ 基本のフットリリース
1:53~ ショートフットエクササイズ
ショートフットエクササイズについてはこちらのブログから
使った足をリカバリーするフットリリースエクササイズ
足の強化は、健康的な足づくりの第一歩に過ぎません。走行距離を伸ばすことだけでなく、足をリカバリーすることもお忘れなく!
シンプルな5分間のフットリリースエクササイズは、足の筋肉への過剰なストレスを和らげ、翌日のランニングに備えるための素晴らしい方法です。走る前のウォーミングアップの最初に取り入れるのもオススメです。
すべてのランナーに捧げる ナボソ“三種の神器”
ランニングとの親和性の高い、オススメのナボソアイテムはこちら!
- ニューロボール
ナボソテクスチャーで覆われたニューロボールは、そのままボール型で転がして足の筋肉をリリースしたり、半分に割って半円形で足裏を刺激することができます。ランニング前のアクティベーションから運動後の足のリフレッシュまでさまざまなシーンで活用が可能です。内蔵されているナボソミニボールを転がして足裏マッサージもオススメです。

- デュオインソール
足裏に刺激を与えるために作られたナボソ独自のテクスチャーを採用したインソール。薄型のシリコン素材のデュオインソールはあらゆる靴に対応するように作られています。ランニング時にはマイルドな刺激のパフォーマンス面の使用をオススメします。日常使いにはアクティベーション面をお使いください。

- ニューロスティック
脚の上を転がすことで、ナボソテクスチャーが皮膚感覚にアプローチし、血行を促進しながら疲れた筋肉をスピーディーにケアするマッサージスティック。リカバリーはコンディショニングの中でも重要なパートのひとつです。ランニング後にしっかりとケアすることで、怪我をしにくい体づくりをサポートします。

29以上の筋肉があり、これらの筋肉が連動して足の着地、衝撃吸収、エネルギー伝達を調整している私たちの足。スポーツはもちろん、立つ、歩くなど毎日の基本動作になくてはならない大事な役割を担うパーツです。
正しいケアを習慣化することで、怪我の予防はもちろん、毎日のランニングがさらに快適で楽しいものになるはずです。日々のメンテナンスを習慣に、健康な足づくりを心がけていきたいですね。皆さんのランニングライフがより充実するように、ナボソにお手伝いさせてください!
3月 12, 2024 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 目的にあわせたナボソ活用術
国内最大規模の市民マラソン「東京マラソン」。3月3日に行われ、17回目を迎えた今年はおよそ3万8000人のランナーたちが東京を駆け抜けました。2007 年に東京マラソンが初開催されて以降、日本のランニング人口は増え続け、ここ数年では500万人以上の人が週に1回はランニングを楽しんでいるといいます。*1
週末は決まってランニングで汗を流すという人から、各地の大会にエントリーする熱心なマラソンランナーまで、今回は「少しでもランニングのパフォーマンスを向上したい」という人に向けたお話です。
理想のランニングパフォーマンスは、適切なランニング・テクニックと心肺持久力に関連していることが多いです。が、もしそこにパフォーマンスを向上させるために見過ごされがちな“秘訣”があると言ったら? そう、「強い足」のことです。
ランニング特有の条件から、足が丈夫であることは直感的なことのように思えますが、では足を鍛えている人はどれくらいいるでしょうか? 私の推測では、それほど多くはないでしょう。
そこで、ランニングのウォーミングアップに簡単に取り入れることができ、パフォーマンスを向上させるだけでなく、足の痛みやランニングに関連する怪我予防にも効果的な足のエクササイズをご紹介します。
★足のアーチを強化する簡単エクササイズ
ランニングだけでなく、足を使うさまざまなスポーツで足裏の感覚を養うためのトレーニングが取り入れられ、プロのアスリートも実践しています。フットリリースはもちろん、ショートフットエクササイズはベーシックながら重要な足のトレーニングです。
★リコーブラックラムズ東京「NABOSOを使ったコンディショニングやトレーニングについて」
※0:53~ 基本のフットリリース
1:53~ ショートフットエクササイズ
足の強化は、健康的な足づくりの第一歩に過ぎません。走行距離を伸ばすことだけでなく、足をリカバリーすることもお忘れなく! シンプルな5分間のフットリリースエクササイズは、足の筋肉への過剰なストレスを和らげ、翌日のランニングに備えるための素晴らしい方法です。
★ナボソ ニューロボールを使った基本のフットリリース
29以上の筋肉があり、これらの筋肉が連動して足の着地、衝撃吸収、エネルギー伝達を調整している私たちの足。スポーツはもちろん、立つ、歩くなど毎日の基本動作になくてはならない大事な役割を担うパーツです。
日々のメンテナンスを習慣に、健康な足づくりを心がけていきたいですね。
*1 東京マラソン2024
1月 12, 2024 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 目的にあわせたナボソ活用術
運動不足は今、世界中で大きなリスクとなりつつあります。テクノロジーに大きく依存している現代のライフスタイルのなかで、多くの人がかつてない程その影響を受けています。その欠点は、仕事をするために体を動かす必要がなくなったことでしょう。
一方で、良い面もあります。科学的研究に裏打ちされた現代のテクノロジーは、健康的なライフスタイルを向上させ、サポートもできるということです。
運動量アップの心得
スポーツをしたり体を動かす機会が増えるのは良いことですが、運動量が増える際は、運動中の安全面と健康面の両方に注意する必要があります。ある研究によると、怪我、特に捻挫の理由の多くはスポーツに関係したもので、そのうち足関節の捻挫が全体の72%を占めています。
これはアメリカでは深刻な問題です。毎年約200万人が足首の怪我に苦しんでおり、足の筋肉の修復にかかる費用は決して安くはありません。たった一度の捻挫が、仕事、家庭生活、しいては生活全般の満足度ダウンにつながる可能性もあるのです。
過度のジョギングやジムでのトレーニングに至った場合、足首の腫れや痛みといった初期症状に気づくかもしれません。治療を怠ると、足首の捻挫は二次的な症状を引き起こします。腱鞘炎、内側脛骨ストレス症候群、膝内側の痛みなどです。軽い足関節捻挫を起こした患者の最大80%が、慢性的な足関節の不安定性を抱えるようになります。さらに多くの患者が、足に後遺症を残すことになるでしょう。
では、この深刻化する問題にどう対処すればいいのでしょうか?ベストな方法は、運動と平行して足の筋肉を強化することです。バランス、パワー、筋力はすべて、ケガ予防に大切な要因となります。
科学的な裏付けのある3つの方法を紹介しましょう。
①ベアフット(裸足)トレーニング
「運動靴を履かずにトレーニングすると、足の筋肉に良い影響があるか?」――答えは、イエス!
私たちはほぼ1日中、靴を履いています。靴は私たちの足をサポートしますが、同時に動きを制限します。柔軟性を低下させ、足の筋肉が本来のパフォーマンスを発揮するのを妨げてしまうのです。
多くの理学療法士が裸足で運動することを勧めるのはこのためです。ヨガやピラティスの人たちを見てみましょう。足が靴によって制限されていないとき、彼らの敏捷性とバランスは、より強調されます。同様に、ダンサーは裸足か、動きを妨げない柔軟な靴を履いています。
裸足でトレーニングすれば、感覚への刺激が高まり、関節の健康がサポートされ、バランスが最適化されることにつながります。また、安定性が高まれば、転倒による怪我も少なくなるでしょう。裸足でのトレーニングについてもっと知りたい方は、ぜひ私の著書『ベアフットストロング(Barefoot Strong)』にまとめているのでご覧ください。

「Barefoot Strong: Unlock the Secrets to Movement Longevity」 (Emily Splichal)
➁ショートフットエクササイズ
多くの活動的な人々が足底筋膜炎や中足骨骨頭痛(足の指の付け根が痛む)に悩まされています。これは多くの場合、 足底筋力の低下が原因しているといいます。“ショートフットエクササイズ(SFE)”または “フットドーミング”は、これを解消するための最も効果的なフットエクササイズのひとつです。このエクササイズは、足裏の筋肉を強化し、持久力をつけるためのアプローチです。道具は必要ないので、どこでも(座っていても)できます。
ショートフットエクササイズのやり方は?
まずトライポッドフットと呼ばれる、足裏の3点(①母趾球:親指の付け根、②小趾球:小指の付け根、③踵の中心)を探します。そして、つま先を持ち上げ、広げ、地面に下ろします。この時、足の内在筋を使い、つま先を地面に押しつけ、10秒間キープします。一度リラックスしたら、左右5回ずつ繰り返しましょう。足がつるようなら、一度リラックスしてから、また後で試してみてください。
ある研究では、慢性的な足関節の不安定性に対処するためにショートフットエクササイズが実施されました。科学者たちが30人の成人を対象に、8週間にわたりエクササイズをモニターし、関節の位置感覚、振動の感覚閾値、バランス、足首の不安定性などの定量的な体性感覚を測定しました。ショートフットエクササイズを実践したグループでは、すべての項目で有意な改善の傾向が示されました。このことから、ショートフットエクササイズは足関節捻挫患者の治療において、通常の理学療法よりも効果的だったと認められています。
③テクスチャーの刺激
足は体のすべてに影響を与えます。あなたの動き方は膝、股関節、腰、首への負担に直接影響するため、多くの怪我につながる可能性があります。
エクササイズするときは、足裏(皮膚)に注意を払いましょう。バランス、姿勢、モーターコントロール(運動制御)、そして人間の運動にとって非常に重要です。科学的な裏付けのあるテクスチャーテクノロジーを活用することで、足裏をサポートすることができます。これにより、毎回、ワークアウトの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。ナボソには、足と身体の強化に最適なテクスチャーマットとインソールがあります。
ナボソのマットは、テクスチャーと表面科学に基づいた、米国特許取得済の独自のテクスチャーを使用しています。このユニークなテクスチャーが足裏の皮膚を刺激。使用することで、姿勢のコントロール、安定性、筋力の向上を実感していただけると思います。


- 裸足で立つエクササイズの際に、足裏への刺激を最適化
- ケトルベル、サンドバッグを使ったエクササイズ、オリンピックリフティング
- 裸足でステップアップやランジなどの自重エクササイズ

同様に、ナボソ インソールは足裏を刺激することで姿勢やバランスをサポートします。それだけでなく、歩行パターン、足首のプロプリオセプション(固有受容器)、力発揮にも良い影響を与えます。
ナボソは “足裏の点字 “のようなもの。ナボソの素材は、足が地面を“読む”ことを可能にします。
動く度あなたは、より強く、より柔軟に、より力を発揮するようになるでしょう。
9月 27, 2022 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 足・手・からだの健康
足の指、まっすぐ伸びていますか?
皆さんの中には、何らかの足の指の拘縮(こうしゅく)を経験している方も少なくないかもしれません。サンダルの季節にこそしばしば気になりますが、足の指の拘縮は美容の問題以上のものです。
足の指のアライメントと強さは、バランス、踏み込み、加速、ジャンプの動作において、重要な役割を果たします。
足趾が固まり始めると、足裏の接地と安定性が失われます。てこの原理で言えば、つま先が長くまっすぐであればあるほど、より大きな力を発揮することができます。つまり、私たちの足の機能と動きのためにはまっすぐ伸びた指が理想的なのです。
ここでは、足の指の拘縮の最も一般的な種類と、種類に応じた治療をご紹介します。
ハンマートゥ(金槌型)、マレットトゥ(木槌型)、クロートゥ(かぎ爪型)
足の指のどの関節が拘縮しているかによって、主に3つのタイプがあります。
足指の第一関節だけが拘縮している場合、これはハンマートゥと呼ばれます。これは、屈み指(かがみゆび)ともいわれ、足病医が診る最も一般的な拘縮タイプです。
足指の第二関節だけが拘縮している場合、これはマレットトゥと呼ばれます。これは第2趾が長い人によく見られ、モートン病とも呼ばれます。
足の指の両方の関節が拘縮している場合は、クロートゥと呼ばれます。マレットトゥ、クロートゥともに、足の指の先端にタコができたり、細かい衝撃により足の爪が厚くなったりすることがあります。

柔軟な変形 vs. 硬い変形
足の指の拘縮のタイプがわかったら、次はそれが柔軟な変形なのか、硬い変形なのかを見極める必要があります。
まず、足の指を掴んで、拘縮をまっすぐにしようとしてみます。つま先はまっすぐ引っ張られますが、手を離すとすぐにまた拘縮してしまいますか? もしそうなら、これは柔軟な変形とみなされ、元に戻せる可能性があります。
足の指をまっすぐに引っ張ってみても動かない場合は、硬直性拘縮とされています。これは、足の指の拘縮が進行して関節炎を伴うもので、構造的な変形といえます。残念ながら、硬直性拘縮をまっすぐにするためには、手術しかありません。
伸筋優位 vs. 屈筋優位
足の指の拘縮を正確に治療するためには、最後の分類を行う必要があります。これは、どの筋肉が優位で、そもそも拘縮の原因となっているかに関係するものです。
どのタイプに当てはまるかを判断するには、まず両足で立ちます。ショートフットエクササイズのように、つま先を地面に押し付けます。つま先が収縮しているのがわかりますか?
つま先をリラックスさせ、今度はヒールレイズをします。つま先が収縮しているのがわかりますか?
もし、いずれか、あるいは両方に「はい」と答えた方は、屈筋優位の拘縮があります。これは長趾屈筋が小さな内在筋に勝っていることを意味します。
伸筋優位がどうか判断するには、もう一度両足で立ち、今度はスクワットをします。しゃがむと、足の指が縮んだり、地面から浮いたりしませんか?
足の力を抜いて、今度はゆっくりとその場で足踏みを始めてください。つま先をみましょう。足を上げるたびに、つま先が上がったり下がったりしていませんか?
最後の2つのテストのいずれかに「はい」と答えが場合、これは伸筋優位の状態です。これは、あなたの長趾伸筋が小指の内在筋に勝っていることを意味します。

タイプ別治療法
最も効果的な足指の拘縮治療法は、あなたがどのタイプの変形を患っているかによって決まります。
以下は、足の指のバランスを整えるための簡単なガイドラインです。
タイプ①:柔軟性のある屈筋優位の拘縮
- 脚の裏側の筋肉をほぐす
- 足裏の筋肉をほぐす
- 足指セパレーターをつける
- ショートフットエクササイズで足の内在筋を活性化し連動させる
タイプ②:柔軟性のある伸筋優位の拘縮
- 脚の前面の筋肉をほぐす
- 足の裏の筋肉をほぐす
- 足指セパレーターをつける
- ショートフットエクササイズで足の内在筋を活性化し連動させる
タイプ③:硬いハンマートゥもしくはクロートゥ
- 足指セパレーターをつける
- 足裏の筋肉をほぐす
- ショートフットエクササイズで足の内在筋を活性化し連動させる
重要なことは、どんなケアや治療をするにしても一貫性を保ち、継続すること。
もし自分がどのタイプの変形なのかわからない場合は、整形外科医もしくは足の専門医に足の機能評価をしてもらいましょう。
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