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足と呼吸の意外な関係:足の姿勢が呼吸を左右する

ナボソブログ_足と呼吸の意外な関係:足の姿勢が呼吸を左右する

2025年9月30日

足と呼吸はつながっている?

最適な呼吸について考えると、多くの人は肺や横隔膜、場合によっては鼻腔に意識が向きます。そこで”足が果たす役割“を考慮することはほとんどないのではないでしょうか。しかし、意外にも呼吸の質に大きく影響するのは「足」なのです。足は地面と接し、全身の姿勢を支える役割を果たしています。そのため、足のアライメントは肋骨や横隔膜、顎の位置、さらには気道まで、全身の連鎖運動に関わっています。

 

足元から始まる姿勢の連鎖

身体は統合されたシステムとして働き、ある関節の変化は上下の部位に影響を及ぼします。例えば、足のアーチが崩れる(偏平足や過回内)と、脛骨や膝、大腿骨の向きが変化し、骨盤が前傾して腰椎が反り、胸郭が開いてしまいます。このような姿勢の変化は、胸郭と横隔膜の位置を乱し、浅く胸中心の呼吸を促すことがあります。結果として、体幹の安定性が低下し、日常の動作やピラティス、ボディワークでの呼吸にも影響する可能性があります。

 

横隔膜と骨盤底筋:呼吸のパートナー

呼吸において横隔膜は単独で働くわけではありません。骨盤底筋、腹横筋、脊柱の深部安定筋と連携して機能します。足の姿勢が崩れると骨盤のアライメントが乱れ、横隔膜と骨盤底筋の連携も不安定になります。特に内側アーチの崩れによる骨盤前傾は、骨盤底筋を引き伸ばし、弱化させる傾向があります。呼吸だけでなく、体幹コントロールや姿勢改善にも影響することがあり、例えばピラティスや姿勢改善エクササイズを行う際にも、この足の意識は非常に重要です。

 

気道と顎の位置:足と頭部の意外なつながり

さらに興味深いのは、足の姿勢と頭頸部との関係です。足元から始まる姿勢の代償は、上半身にも連鎖し、頭が前に出てあごの位置の変化を引き起こす可能性があります 。頭部が前方に突き出す姿勢は、口腔咽頭の気道スペースを狭め、口呼吸やいびき、睡眠時の呼吸障害のリスクを高める場合があります。「足が呼吸に影響する」と聞くと驚かれるかもしれませんが、足の意識が頭頸部や呼吸パターンにまで影響する力をもっているのです。

 

足の姿勢を整えて呼吸をサポート

呼吸や姿勢の改善には、まず「土台」である足に着目することが大切です。足の機能と体幹・呼吸を統合して整える方法としては、以下があります:

  • 足の内在筋を強化し、アーチ構造を回復する「ショートフットエクササイズ
  • 足から体幹への安定性を高めるための、テクスチャー付きインソールによる感覚刺激
  • 呼吸と深部体幹をつなぐ「横隔膜呼吸ドリル」
  • 骨盤の上に胸郭を正しく配置する「姿勢再教育」
  • 自然な足の機能を促す干渉の少ないフットウェアの選択

これらを組み合わせることで、呼吸の効率や姿勢改善、ピラティスやボディワークでの動きの質も向上します。

 

まとめ

足は見過ごされがちですが、靴や靴下に隠されたその役割は非常に大きいのです。足を「感覚と姿勢の基盤」として意識することで、脊柱のアライメントから呼吸能力まで、全身への影響を実感できるでしょう。

次に深呼吸をするとき、こう問いかけてみてください。「今、私の足はどうなっているだろう?」
すべての呼吸は、足元から始まります。

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