3月 29, 2024 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 目的にあわせたナボソ活用術, 足・手・からだの健康
「強い足」が重要な理由
足の筋力は、足のアライメントを維持し、ダイナミックな動きの際に衝撃力を分散させるために不可欠な要素です。
クッション性の高い靴や、土踏まずを支える硬いインソールのような “アーチサポート” を使い続けると、足の内在筋が弱り、これらの筋肉の脱神経(神経の遮断)を引き起こす可能性があります。

足の筋力が衰えると、足底筋膜炎やアーチの崩れ、疲労骨折など様々な足のトラブルを引き起こし、さらにアーチの崩れは扁平足を、扁平足はセットで起こりやすい外反母趾を誘発します。
解決策は?
足を強化する方法として、まずひとつは正しい靴を選ぶこと。自分の足の形に合っていて、足の自然な動きを制限しない柔軟性の高い靴がオススメです。理想を言えば、足指が靴の中で自由に広がると良いですね。
さらにもうひとつ。靴を変える以外に毎日できること! ここで「フットエクササイズ」の出番です。
足のエクササイズはたくさんありますが、その中で1回でも効果が得られるエクササイズがあります。
2016年のGoodingらによる研究では、4種類のフットエクササイズ(ショートフット、トーアウトタップ、ビッグトー(親指)リフト、レッサーディジット(親指以外)リフト)をT2 MRI(縦緩和時間強調画像)で比較し、各エクササイズを実施した後の母趾外転筋、短趾屈筋、小趾外転筋、足底方形筋、短小趾屈筋、母趾内転筋(斜頭)、短母趾屈筋、虫様筋と骨間筋の筋活性化の割合を調べました。
4つのフットエクササイズの中で最も内在筋活性化につながったのはどれでしょう?
……正解はショートフットエクササイズでした!
このエクササイズは、ナボソで人気があるエクササイズのひとつで、重要な役割をもつ母趾外転筋の筋活動を活性化するほか、バランス能力の改善も知られています。
(※内側縦アーチの安定と外反母趾の予防に役割を果たす内在筋が母趾外転筋)
ちなみに、僅差の2番目は「トータップ(つま先)エクササイズ」でした。(しかし、このエクササイズはショートフットに比べて少々難しいのが難点です)
ショートフットエクササイズの効果をさらに高めたい方には、とっておきの方法を。
――ナボソの新アイテム、フットウェッジと組み合わせてみましょう! 足指の付け根やかかとの置き位置だけでなく、つま先が上がりかかとが内反している正しいポジションをサポートしてくれます。
「ナボソ フットウェッジ」の動画をもっと観る
もちろん、ナボソの“テクスチャー”を足指の下にしっかりと感じることをいつもお忘れなく!
2月 7, 2024 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 足・手・からだの健康
足裏への様々な刺激は、足裏の筋力だけでなく、血行にも良い影響を与えるといわれています。そもそも、足の血行がそれほど重要である理由は何でしょうか?
血行が良いこと――それは、健康な足や動きを求めるすべての人にとって重要です。良好な血行は、栄養の供給、組織の回復のサポート、健康な神経の形成、体温調節の向上につながります。
では、足の血行を良くするには、どのような方法があるでしょうか?
#1 – 裸足での刺激
靴を脱いでさまざまな形状の表面を歩くと、足の筋肉が収縮してポンプのような働きをし、足や下半身に新鮮な血液を送り込むことができます。
私は毎日少なくとも30分間は裸足になって足裏に刺激を与えることを推奨しています。
#2 – グラウンディング
グラウンディング(またはアーシング)とは、裸足で地球の表面、大地に触れることです。
体内のストレスや炎症は酸性または+電子を帯びていると考えられますが、地球はマイナス電子を帯びています。炎症は血液に滞りを生じさせ、血液循環を低下させます。
研究によると、芝生や土などの地面を歩くことで、体内のプラスの電子を減らし、炎症を抑えると考えられています。
毎日少なくとも15分間のグラウンディングを推奨しています。
#3 – 振動
私たちは歩くたび、振動を感じます。振動は筋肉の収縮を促し、皮膚の血流を向上するという研究結果もあります。
足への振動を増やすには、足の自然な動きを妨げることが少ない靴を履いて歩く、振動マシンを利用する、振動ローラーを使う、クッションやカーペットではなくフローリングの上で運動する、などいくつかの方法があります。
Naboso(ナボソ)!
ナボソ独自のテクスチャーは、足の細部の感覚を刺激し、足からからだ全体の健康促進をサポートします。
足、特に足指の血管は非常に細いので、特殊なインソールや様々なツールを用いて刺激することで、人の健康寿命に貢献したいと考えています。

ナボソを動画で観る>
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1月 22, 2024 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 足・手・からだの健康
かかとの痛みは、過度な運動や加齢、足へのストレスと関連することが多く、大人の足の症状と思われがちですが、実は子供にも起こりやすかったりします。青年期のスポーツや靴の締め付け、成長期、扁平足、肥満などは、子供のかかとの痛みの最も一般的な原因です。
子供に見られるかかとの痛みにはいくつか疾患があり、以下はよく見られる3つのタイプです。
踵骨骨端症
別名「シーバー病」ともいわれる踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)は、かかとの後方にある踵骨骨端核(かかとの骨の骨端軟骨より先の部分)の炎症です。この疾患は7~15歳に多くみられ、典型的にどちらか片側のかかとの痛みとして現れ、長時間立ったり走ったりすると痛みが増します。
通常、左右どちらかのかかとを圧迫したとき、痛みや熱感を繰り返し生じることにより診断されます。急性期のシーバー病は、一般的にREST(安静)、ICE(冷却)、ヒールリフト(踵に体重をかけないこと)、ふくらはぎの筋肉のマッサージを行い、踵骨骨端部が過度に引っ張られるのを軽減します。
症状は通常6~8週間で落ち着きます。
アキレス腱炎
アキレス腱(付着部)炎は、ストレスと炎症がアキレス腱に多いという点を除けば、シーバー病と非常によく似ています。また、アキレス腱炎と踵骨骨端核の炎症が同時に起こることも稀ではありません。
シーバー病と同じ様に、アキレス腱炎の治療には、REST(安静)、ICE(冷却)、ヒールリフト(かかとに体重をかけないこと)、ふくらはぎの筋肉と足の裏のマッサージが必要です。また、ナイトスプリントのような寝ている間に足がストレッチされる装置を使用したり、オーダーメイドの装具や感覚インソールを使用することが有効な子供もいます。
足底筋膜炎
かかとの痛みの主な原因は、かかと後部と足底の痛みと言われていますが、足底の痛みは子供にも起こり、足底筋膜炎が最も一般的な原因です。足首の可動性の制限や急激な成長に関連する最初の2つの症状とは異なり、足底筋膜炎は多くの場合、足のタイプに関連しています。さまざまな足のトラブルを引き起こすオーバープロネーション(過回内)や偏平足は、子供(大人も)の足底の痛みの最も一般的な原因の1つです。
それでは、子供をもつ親としてどんなことに気をつければよいのでしょうか?

予防と対策
足底筋膜のストレスや足底の痛みにアプローチすることを考え、まずは、子供用の装具や感覚インソールを取り入れてみてはいかがでしょうか。
感覚インソールの代表的なブランドとして、ナボソもオススメです。
ナボソのインソールは、目的にあわせて選べる全4種類。独自の形状、高さ、間隔を取り入れたテクスチャーが特徴で、足裏に刺激を与え、姿勢やバランスをサポートします。
ナボソ初心者の方やどのインソールにするか迷ったら、まずは日常遣いにオススメの「アクティベーションインソール」から!

ナボソ アクティベーションインソール
さらに、足底マッサージやフットリリース、ショートフットエクササイズなどの足の強化エクササイズを取り入れることで、足底筋膜炎の痛みを軽減し、症状が治まった後の再発を予防しましょう。
フットリリースにオススメ! ナボソ ニューロボールはこちらから。
お子さんが痛みを感じている場合は、かかりつけの小児科医に相談するか、お近くの整形外科医に診てもらうことが大切です。
大人の痛みと同様、症状の対処が早ければ早いほど、回復も早くなります。
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1月 12, 2024 | ブログ, 執筆:Dr. Emily Splichal, 目的にあわせたナボソ活用術
運動不足は今、世界中で大きなリスクとなりつつあります。テクノロジーに大きく依存している現代のライフスタイルのなかで、多くの人がかつてない程その影響を受けています。その欠点は、仕事をするために体を動かす必要がなくなったことでしょう。
一方で、良い面もあります。科学的研究に裏打ちされた現代のテクノロジーは、健康的なライフスタイルを向上させ、サポートもできるということです。
運動量アップの心得
スポーツをしたり体を動かす機会が増えるのは良いことですが、運動量が増える際は、運動中の安全面と健康面の両方に注意する必要があります。ある研究によると、怪我、特に捻挫の理由の多くはスポーツに関係したもので、そのうち足関節の捻挫が全体の72%を占めています。
これはアメリカでは深刻な問題です。毎年約200万人が足首の怪我に苦しんでおり、足の筋肉の修復にかかる費用は決して安くはありません。たった一度の捻挫が、仕事、家庭生活、しいては生活全般の満足度ダウンにつながる可能性もあるのです。
過度のジョギングやジムでのトレーニングに至った場合、足首の腫れや痛みといった初期症状に気づくかもしれません。治療を怠ると、足首の捻挫は二次的な症状を引き起こします。腱鞘炎、内側脛骨ストレス症候群、膝内側の痛みなどです。軽い足関節捻挫を起こした患者の最大80%が、慢性的な足関節の不安定性を抱えるようになります。さらに多くの患者が、足に後遺症を残すことになるでしょう。
では、この深刻化する問題にどう対処すればいいのでしょうか?ベストな方法は、運動と平行して足の筋肉を強化することです。バランス、パワー、筋力はすべて、ケガ予防に大切な要因となります。
科学的な裏付けのある3つの方法を紹介しましょう。
①ベアフット(裸足)トレーニング
「運動靴を履かずにトレーニングすると、足の筋肉に良い影響があるか?」――答えは、イエス!
私たちはほぼ1日中、靴を履いています。靴は私たちの足をサポートしますが、同時に動きを制限します。柔軟性を低下させ、足の筋肉が本来のパフォーマンスを発揮するのを妨げてしまうのです。
多くの理学療法士が裸足で運動することを勧めるのはこのためです。ヨガやピラティスの人たちを見てみましょう。足が靴によって制限されていないとき、彼らの敏捷性とバランスは、より強調されます。同様に、ダンサーは裸足か、動きを妨げない柔軟な靴を履いています。
裸足でトレーニングすれば、感覚への刺激が高まり、関節の健康がサポートされ、バランスが最適化されることにつながります。また、安定性が高まれば、転倒による怪我も少なくなるでしょう。裸足でのトレーニングについてもっと知りたい方は、ぜひ私の著書『ベアフットストロング(Barefoot Strong)』にまとめているのでご覧ください。

「Barefoot Strong: Unlock the Secrets to Movement Longevity」 (Emily Splichal)
➁ショートフットエクササイズ
多くの活動的な人々が足底筋膜炎や中足骨骨頭痛(足の指の付け根が痛む)に悩まされています。これは多くの場合、 足底筋力の低下が原因しているといいます。“ショートフットエクササイズ(SFE)”または “フットドーミング”は、これを解消するための最も効果的なフットエクササイズのひとつです。このエクササイズは、足裏の筋肉を強化し、持久力をつけるためのアプローチです。道具は必要ないので、どこでも(座っていても)できます。
ショートフットエクササイズのやり方は?
まずトライポッドフットと呼ばれる、足裏の3点(①母趾球:親指の付け根、②小趾球:小指の付け根、③踵の中心)を探します。そして、つま先を持ち上げ、広げ、地面に下ろします。この時、足の内在筋を使い、つま先を地面に押しつけ、10秒間キープします。一度リラックスしたら、左右5回ずつ繰り返しましょう。足がつるようなら、一度リラックスしてから、また後で試してみてください。
ある研究では、慢性的な足関節の不安定性に対処するためにショートフットエクササイズが実施されました。科学者たちが30人の成人を対象に、8週間にわたりエクササイズをモニターし、関節の位置感覚、振動の感覚閾値、バランス、足首の不安定性などの定量的な体性感覚を測定しました。ショートフットエクササイズを実践したグループでは、すべての項目で有意な改善の傾向が示されました。このことから、ショートフットエクササイズは足関節捻挫患者の治療において、通常の理学療法よりも効果的だったと認められています。
③テクスチャーの刺激
足は体のすべてに影響を与えます。あなたの動き方は膝、股関節、腰、首への負担に直接影響するため、多くの怪我につながる可能性があります。
エクササイズするときは、足裏(皮膚)に注意を払いましょう。バランス、姿勢、モーターコントロール(運動制御)、そして人間の運動にとって非常に重要です。科学的な裏付けのあるテクスチャーテクノロジーを活用することで、足裏をサポートすることができます。これにより、毎回、ワークアウトの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。ナボソには、足と身体の強化に最適なテクスチャーマットとインソールがあります。
ナボソのマットは、テクスチャーと表面科学に基づいた、米国特許取得済の独自のテクスチャーを使用しています。このユニークなテクスチャーが足裏の皮膚を刺激。使用することで、姿勢のコントロール、安定性、筋力の向上を実感していただけると思います。


- 裸足で立つエクササイズの際に、足裏への刺激を最適化
- ケトルベル、サンドバッグを使ったエクササイズ、オリンピックリフティング
- 裸足でステップアップやランジなどの自重エクササイズ

同様に、ナボソ インソールは足裏を刺激することで姿勢やバランスをサポートします。それだけでなく、歩行パターン、足首のプロプリオセプション(固有受容器)、力発揮にも良い影響を与えます。
ナボソは “足裏の点字 “のようなもの。ナボソの素材は、足が地面を“読む”ことを可能にします。
動く度あなたは、より強く、より柔軟に、より力を発揮するようになるでしょう。
12月 1, 2023 | ブログ, ベアフットサイエンス, 執筆:Dr. Emily Splichal
携帯電話、看板、テレビ広告、スマートウォッチなどウェアラブル端末。かつてないほどに、現代の私たちの神経系は絶えず情報によって過剰に刺激されています。この過剰な情報刺激、実は神経系に逆効果をもたらし、日常的に経験する外部のノイズをシャットダウン、つまり”無視すること”につながっているのです。
ここでいう“無視”とは、例えば都会に住んでいて、交通量の多い道路で常に鳴り響くクラクションや道路工事の音に気づかなかったり、騒ぐ子どもをわき目に見ながら仕事をこなしていたり……なんていう場合にも当てはまるでしょう。
人の動きに欠かせないノイズ
さらにもう一歩踏み込めば、これは人間の動きや、歩行中の動的バランスと姿勢コントロールを維持するための神経系の要求にも応用ができます。
人の動きの場合、神経系に伝わるノイズは、振動、関節包の伸張、質感、引っ張りなど固有受容覚から受け取る情報です。この固有受容ノイズは、衝撃力の効率的なローディングとアンローディングのために、筋肉の適切な連動に沿った活性化と安定化までの時間を確保するために欠かせません。

必要不可欠なノイズの入り口、足裏
身体と地面の唯一の接点であることから、多くの“ノイズ”が足裏を介して神経系に入ってきます。この足裏の“ノイズ”が神経系によってチューニングされなかったり、感知されなかったりすると、不正確な運動パターンや安定するまでの時間の遅れ(つまり怪我)が生じます。
そして、人の動きに不可欠なノイズを感じ取ることができない最大の原因のひとつにあげられるのが「靴」です。分厚く、クッション性があり、サポート力のある靴に滑らかなインソールを入れてしまえば、ダイナミックな動きの際にも足裏からの刺激を完全に”無視”してしまいます。
靴のクッションは、足裏の接触時の振動ノイズを吸収し、滑らかなインソールや靴下は、運動中の皮膚の伸縮や感触の知覚を妨げます。また、厚い靴底は筋腱反射の神経である、固有受容覚の反応を足裏から遠ざけ、筋腱反射に変換してしまいます。
足裏をノイズにチューニングする“テクスチャー インソール”
2017年4月、アメリカのナボソ社が小さな神経を刺激して足裏にアプローチするインソールを発売しました。このインソールは、ダイナミックな動きの際に足裏の不可欠なノイズを継続的に与えるようにデザインされています。これは、重心移動や足裏が地面に接地するたびに神経系の自動調整を促すことを目的にしているためです。

特徴であるナボソのテクスチャーがどのように人の動きに影響するか、ナボソ開発者のDr.エミリーが解説しています。
リプシッツら専門家による2015年の研究では、低グレードの振動インソールを使用することで、高齢者の姿勢コントロールが向上され、歩行のばらつきが減少することが明らかになりました。別の研究では、インソールの質感という”ノイズ”の役割と、男性サッカー選手の足首の固有受容覚に及ぼす役割についてさらに調査が行われました。興味深いことに、テクスチャーのあるインソールを使用した被験者では、足関節の位置感覚をより早く感知し、より高い力発揮が報告されました。
毎日の裸足トレーニングでチューニング
足裏を刺激に”チューニング”させるもうひとつの素晴らしい方法は、裸足での刺激を日常的に取り入れること。つまり、靴下を履かない、靴を履かない、柔らかいマットも使わない、ことです。
裸足での刺激を与えることで、足裏の固有受容器がより敏感に反応し、自然な動きとして統合的に機能するようになるでしょう。
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